★森竹先生の
「すてきな詩を読みたい」★

一生懸命先生の大好きな詩を毎回紹介します!

★「はずむいま」 水内喜久雄★
★「わだかまり」 三谷恵子★
★「その人」 相田みつを★
★「出逢い」 関洋子★
★「いのち」 けやき だいさく★
★「はじめのいーっぽ」 こやま峰子★
★「読書について」 亀井勝一郎★
★「樹の心」 高田敏子★
★「雨ニマケ」 剣崎克彦★剣崎さんよりひとこと
★「竹のように」 竹中郁★

ひとことどうぞホーム

★「忘れもの」高田敏子★

入道雲にのって
夏休みはいってしまった
「サヨナラ」のかわりに
素晴らしい夕立をふりまいて

けさ 空はまっさお
木々の葉の一枚一枚が
あたらしい光とあいさつをかわしている

だがキミ! 夏休みよ
もう一度 もどってこないかな
忘れものをとりにさ

迷い子のセミ
さびしそうな麦わら帽子
それから ぼくの耳に
くっついて離れない波の音

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★「はずむいま」 水内喜久雄★

いま ぼくは生きているのだけれど
ほんとうは 明日のためだけに生きているような気がする
大人たちも 明日のことばかり言う
「だからいまはがまんしなさい」って
じゃあ ほんとうの明日っていつくるの?
ぼくは いま はずんている
いま 友達と遊んだり話したりしたい
いまでしかできないことが
いっぱいあるような気がする
だから それをたっぷり見つけて
いまを大切にしたい
そうすることが
明日につながる気がするのだけれど
ぼくのはずむこころ
いま 大切にしたい

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○yummyberryさんより

水内喜久雄先生の「はずむいま」読みました。
実は私、水内先生の生徒でした!
いつも楽しい学級新聞を作ってくださったこと、懐かしく思い出します。先生のおかげで、自分の気持ちを素直に言葉で表現する方法を知りました。自分の書いた詩がコンクールで入賞した時、真っ先に先生の顔を思い出しました。卒業してからも、毎年必ず年賀状をくださる先生、これからも、陰ながら応援してます!!


○ありがとうございます。
水内先生の詩は、うちの子供の担任だった森竹先生から紹介されたたくさんの詩の中から選んだものです。
私達の子供の頃はとてもおおらかでしたが、今の子供たちには結構プレッシャーがあるなあ、と思い載せてみました。友達とケラケラと楽しめる、そんな無邪気な心を大切にしてあげたいですよね。

森竹先生も毎日のようにお便りをくれたり、また子供に勉強する楽しさを教えてくれました。
きっと、水内先生もとても良い先生でしょう。小学校時代に良い先生に出会えた子供たちはとても幸せですね。
お便りありがとうございました。
yummyberry さん、これからもはずむこころ、大切にして下さいね。

○水内喜久雄さんより
私の詩「はずむいま」をご紹介いただきありがとうございました。またおもいがけず教え子yummyberryさんにもネット上で会うことができ、うれしく思い書いています。
今春退職し、仕事場「ポエムライブラリー・夢ぽけっと」を作って何やろうかと思っているところです。今のところ詩の本2500冊以上並べていますので、よかったら、のんびりした時間を過ごしに来てください。場所は名古屋市名東区本郷3−5−4C(地下鉄東山線本郷下車徒歩五分)です。рヘ052−769−5810です。

○ありがとうございます。ちょうど、森竹先生から来週の竹細工教室のことでお電話をいただいたので、水内先生のお話をしたところ、とても喜んでいました。
詩のお店ですね。水内さんのお店でしたらきっとすてきなお店でしょう。名古屋に行きましたら、寄らせていただきます!
ありがとうございました。

★「わだかまり」 三谷恵子★

わだかまりは
氷に似ている と思う
誰かを ほんの少し疑うと
心の縁から こおりはじめて
考えるほど中心へ向かう
ピシッと とざされると 心は冷凍
それが
ほんの少し 考え直すと
まわりが解けて 縁を離れる
気にかかるから
心の中を あてどころなく動いていて
解かそうと やっ気になっても
カラカラ カラカラ 浮いている
それが ある時
案外 自然に 不思議と 自然に
解けていることがある

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★「その人」 相田みつを★

その人の前に出ると
絶対に うそが言えない
そういう人を 持つといい

その人の 顔を見ていると
絶対に ごまかしが言えない
そういう人を 持つといい

その人の 眼を見ていると
心にもない お世辞や
世間的な お愛想は言えなくなる
そういう人を 持つといい

その人の眼には
どんな巧妙な カラクリも通じない
その人の眼に通じるものは
ただ 本当のことだけ
そういう人を 持つがいい

その人といるだけで
身も心も洗われる
そういう人を 持つがいい

人間には あまりにも
うそやごまかしが多いから
一生に一人は
ごまかしのきかぬ人を持つがいい

一生に 一人でいい
そういう人を 持つといい

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★「出逢い」 関洋子★

あなたに 出逢えてよかった
しみじみと そうおもう
あなたに 出逢えてよかった

ありがとう
ありがとう

すべてのふりかえる道が
この道へ 続いていたと思える日は
こころが なんどでもくりかえす

ありがとう
ありがとう

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★「いのち」 けやき だいさく★

わしの しんぞうは
たくさんの
ことりたちである
ふところに だいて
とても あたたかいのである
だから わしは
いつまでも
いきていくのである
だから わしは
いつまでも
いきていて よいのである

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★「はじめのいーっぽ」 こやま峰子★

わくわくします
あたらしい くつの
はじめの いーっぽ
せすじをのばして
ゆっくり あるく

おろしたての くつは
あしあとを 大地におくる
はじめまして こんにちは と
うれしそうに
はずかしそうに
かがやいている
くつの メッセージ

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★「読書について」 亀井勝一郎★

せっかく本を 読んでも
忘れてしまうといって
悲観している人がいる
読書を 貯金と思っているらしい
忘れようと努力しても
忘れられない 一句があったら
それが
あなたの 血肉となる

最近、本読んでますか? 私は、そういえば、してません。(^_^;
でも、忘れられない一句って、読書とは限りませんよね。
人との出逢いとか、テレビとか、好きな歌からというのもあります。
ダイエーの中内功さんの「よいものをどんどん安く」。どこかの工芸家の言っていた 「高く、強く、美しく」など...。
でも、一番忘れられないのは、ビデオでアムロちゃんが言ってた「かっこよくなりたい」っていう言葉。 ちっともかっこよくないですが、いつも、かくありたいと思っています。
(がふう)

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★「樹の心」 高田敏子★

花の季節を 愛でられて
花を散らしたあとは
忘れられている さくら
忘れられて
静かに過ごしている樹の心を
学ばなければいけない
忘れられているときが
自分を見つめ
充実させるときであることを
樹は 知っている

最近、うちの子も新体操を始めました。
まだまだのんきなのですが、一緒に練習している先輩方はすごいです。
特に体操で、女子の段違い(だんちがい)平行棒なんか、上からひもでつり上げられていて、まるでマリオネットです。 でも目標は、ずはりオリンピックだそうです。
すてきな春が来るといいですね。 (がふう)

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★「雨ニマケ」 剣崎克彦★

雨ニマケ 風ニマケ
雪ニモ 冬ノ寒サニモマケ
丈夫ナ カラダデハナク 欲ダラケデ
人ニ 怒ッテバカリ イツモゴチソウヲ食ベ
アラユルコトヲ タダ ジブンノコトダケカンガエ
東ニ 病人アレバ ミムキモセズ
西ニ 疲レタ母アレバ ソノスネヲカジリ
南ニ 死ニソウナ人アレバ ソレガ運命ダトイイ
北ニ ケンカヤ ソショウガアレバ モットヤレトケシカケ
ミンナニ ジブンノイイトコダケ ミセテイル
ソウイウジブンヲ コロシテヤリタイ

宮澤賢治さんも、「雨ニモマケズ」では「ソウイウモノニ ワタシハナリタイ」 って言ってるだけですから、剣崎さんと同じだったんでしょう。
「コロシテヤリタイ」なんて言わずに、あんまり人生深刻に考えず、お気楽に行きましょうね。
でも、いつもごちそうを食べてるなんてうらやましい!(^_^;
(人生相談風のがふうでした)

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静岡の剣崎克彦さんより
剣崎克彦です。詩をアップしてくれてありがとうございます。
森竹先生とは、「戦友」の間柄です。
今後も、この「千筋細工のホームページ」を楽しみにしています。
ありがとうございます。作者の方にメールいただけてうれしいです。
これからもすてきな詩を作ってください。そして、また掲載させていただける日を楽しみにしています。 (がふう)

★「竹のように」 竹中郁★

のびろ のびろ
まっすぐ のびろ
こどもたちよ
竹のように のびる
風をうけて さらさらと鳴れよ
日をうけて きらきらと光れよ
雨をうけたら じっとしてろ
雪がつもれば いっそうこらえろ
石を なげつけられたら
かちんと ひびけ
ぐんぐん 根を張れ
土の中で その手と その手を
かんじがらめに 握りあえ
竹 竹 竹 竹のように
のびろ
五月のみどりよ もえあがれ

今の季節にぴったりのさわやかな詩ですね。
子どもたちももちろんですが、いくつになっても前向きでいたいと思います。(がふう)

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森竹先生の、すてきな詩を読み隊