「駿河竹千筋細工」

洗練された造形美求め

 黒田雅年さん(静岡市・47歳)

仕事の六割は花器の制作という。小さな一輪挿しから、大輪のバラの花束を飾ることを想定した大型の花器まで、さまざまな種類の作品に挑戦する。「駿河竹千筋細工の一番の魅力は、細い竹ひごを組み合わせることで生まれる洗練されたフォルム(形)と繊細さ」。完成した作品を手にそう語る。

駿河竹干筋細工の伝総工芸土として知られる父親の工房に幼いころから出入りして育った。ただ、〃家業〃を継ごうという発想はなかった。高校卒業後は製缶メーカー、ホテル、運送業など職を転々とした。「やはり、竹細工を仕事にしたい」と思ったのは三十歳を過ぎたころ。父に師事することを決めた。

この世界に入って以来、伝統を守る傍ら、新たな作風を意欲的に模索し続けてきた。自身のホームベージでは、常に共同制作に取り組むデザイナーを募っている。

特に、多くの照明作品には現代的なデザインを凝らしてきた。高さ2メートルにもなる大型の照明器具の制作は最も好きな仕事の一つだ。「背丈を超える長い竹ひごを使うと、そう快感に満たされる」と笑顔で語った。

静岡新聞 2006年4月21日 朝刊 より引用しました。


静岡新聞 朝刊の「伝える」という伝統産業に携わる人のシリーズです。
第一回は、私の父、黒田英一です。また、先日は、染色家の大橋俊之先生が、掲載されましたね。
職歴がずらずら並んだのは、なんだか恥ずかしい限りです。(^o^;
先日の突撃取材。20分ほどでしたが、よく特徴をまとめてあるなあ、と感心してしまいました。

これからも、この記事に負けないように、がんばっていきますので、応援よろしくお願いします。

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