■職人になりたい方のお問合わせより2■

冷え性 さん(2*歳学生)
私にはずっと「将来の夢」というものがありませんでした。でも、ようやく見つけたのが伝統工芸の職人になることです。しかし多くの不安があります。

まずは経済面で、修行中の方たちはどのようにやりくりしているのでしょうか?住み込みならまだしも、通いでは・・?
また、私が在学中の学部は全く美術や工芸とは関係ないところです。なんの知識も技術もありません。こんな私でもやる気だけで修行させてもらえますか?

お尋ねしたいことはたくさんあるのですが、次で最後の質問にします。職人になるのに持っていた方がいい資格や、しておいた方が良い事があったら教えてください。

冷え性さんのご心配していることは、もっともです。
まず、経済面ですが、事業所により、いろいろだと思います。
はじめから、良いお給料をくれるところとか、お小使い程度、また無給の所などいろいろあるでしょう。また、何年経ってもお小使い程度と言うこともあると思います。特に、現在は不景気で大企業でもどんどんリストラしているのに、小さな工房で、普通にお給料をもらえるのは、奇跡かもしれません。
中には、別にアルバイトをさせてくれるかもしれませんが、あまりやりすぎると仕事に対しての集中が切れ、またバイトの方が、楽にお金をもらえるとそちらを本業にしてしまうかもしれません。できれば数年間は、専門学校へ通っていると思っていた方が無難かと思います。住み込みは、今ではあまりできないでしょうが、ご家族の方と同居して、お小使い程度をもらうつもりで始めた方がいいですね。
また、修行中だけでなく、一人前の職人になってもし独立しても、稼ぎは期待しない方がいいでしょう。

つぎに、やる気だけで何の知識、技術もないとのことですが、逆にやる気がなくて、知識、技術があるよりも良いと思います。
ただ、本当にやる気があるのでしたら、「知識、技術がないよ〜」と開き直るよりも、どんどん機会を作って、吸収して下さい。

資格は、特にありませんが、社会人の最低条件として、普通免許ぐらいは持っていた方がいいでしょう。
これから、伝統工芸の職人を目指すのでしたら、その工芸をとにかく好きになることです。お金なんかいらないくらい大好きな工芸を、いろいろな教室や機会などで早く見つけてくださいね!

また、何か質問がありましたら、お気軽にどうぞ!


W さん(1*歳)
学校に行っても目標がなく、意味がないので自分がコレだと思ったものに打ち込みたいと思った。その時に職人なら自分ではないといけない、自分を必要としているので、なりたいと思った。大学はやめるつもりです。どんな職人があるのか知りたいです。

職人というのは、職業ではなく、心構えではないでしょうか?
伝統工芸に限らず、先生や公務員、営業マンでも自分の仕事に、渡邊さんがお考えのように「自分ではないといけない、自分を必要としている」という誇りを持って仕事をしている人は、みんな職人だと思います。

その中で、渡邊さんが、工芸の職人を志すのでしたら、まずいろいろな工芸を体験したり、良い作品を見て感動することが大切です。
最初は収入も少なく、思うようにならない事も多いのですが、それを乗り越えるのは、本当にその仕事を好きかどうか、素晴らしい作品を作ってやろうと言う「やる気」でしょう。体験施設などを利用して、一生打ち込める仕事を探して下さいね。


りん さん(31歳)
年齢てきに難しいのではと思いつつもどうしても職人になりたいと言う夢を諦め切れませんでした。美術大学にはいったのですが・・。染色・彫金などまだ明確に決まっていないのですが実際どこからどうなにを始めていいのかわからない状況です。

年齢的に難しいと言うことでしたが、まだまだ大丈夫です。私が始めたのも30歳ですし、気持ち的にも落ち着く頃ですよね。じっくりと取り組んで下さい。
ただ、どの業種かまだ決まっていらっしゃらないのは、困ります。
職人の世界も不景気で、弟子入りなどが難しい時代です。せっかく弟子入りできても、迷いがあったら、気が散りますし、親方の方も熱意がない人には、教える気がなくなります。
カルチャーセンターなどの体験教室をうまく利用して、自分にあった仕事を見つけて下さいね。


マッツン さん(2*歳、学生)
初めまして。私は現在大学四年です。就活も無事終わり卒論に打ち込む毎日です。昔から「職人」や「熟練工」という物に強い興味がありました。
内定を貰ってから先の人生をいろいろ考えたんですが出来るものなら何処かに依存しないと生きられない人生よか、自分の腕一本で世の中を渡り歩けるようになりたい、と思い始めました。
で、何になりたいかというと水車職人です。昔から水車が大好きでした。なにか良いアドバイスお願いします。

水車ですか? 昔は、田舎で穀物なんかをコットンコットンとついていましたね。 山の中には古い水車が壊れたまま、放置されていたりするそうです。また、現在では民芸調の居酒屋さんなんかでディスプレイとしてあったりします。
マッツンさんは、どちらの職人さんをめざしているんですか?

もうお読みだと思いますが、「水車の作り方」の本、が小学館より発売されているようです。(552円)
水車の作り方や、全国各地の水車や、水車職人を訪ね歩いた紀行文などが載っているそうなので、良いヒントになるでしょう。

この不景気にせっかく内定をいただいているのなら大事にした方が良いと思いますが、就職してからいろいろ悩んで結局やめてしまうようなことにならないように、今のうちに上記の本などを参考に水車職人さんの所を直接訪ねてみたらいかがでしょう。


ゲンキ さん(2*歳、材木業)
私は現在材木店に勤務しております。大学を卒業して今の仕事に就いていますが自分のなかでなかなか満足いかないのが悩みです。私は小学生から大学を卒業するまで野球をやってきました。

今自分の中でどうしてもこの大好きな野球に携わった仕事に就きたいと考えています。その仕事とはバット職人です。
いくつかのメーカーの方にも問い合わせしましたが現状はかなり難しいようです。しかし絶対にこの夢だけは諦めたくないのでなにかヒントになる情報などがあればアドバイスをいただきたいと思います。よろしくお願いします。


木のバットですか? なつかしいですね。サッカーが盛んな静岡ですが、子供の頃はやっぱり野球やソフトボールでした。
と言いましても、今ではすっかり離れてしまい、うちの子はサッカーをやっていて、バットを買ったことがありませんので、残念ながらよく分かりませんが、普通の人は、ミズノなんかのメーカー製のバットを買うんでしょうね。
そういったバットは、やはり手作りなんでしょうか? それとも大量生産でしょうか? また、国産品はどれくらいでしょうか? こうして考えてみると、メーカーの苦労もわかりやすいと思います。

メーカーに頼らないのでしたら、メーカー以外のバットがどんなところで使われていたり、また販売されているのかなど、需要を調べてみたらいかがでしょうか? その需要に合わせて、今後の計画を立ててみて下さい。


シゲ さん(2*歳、会社員)
こんにちは。今私は自分の将来について真剣に悩んでいます。自分は何をして生きていきたいのか、何が出来るのか模索している毎日です。
そんな私が今唯一興味を持っている職業が職人の世界です。誰にも真似出来ない、自分だけの作品を沢山の人達に喜んでいただく事は、自分の生きる喜びにもつながるように思います。

まだ詳しく職種は分からないのですが、染色やガラス工芸など色々な分野に興味がありますが、中でも竹細工に心が惹かれています。というのも学生時代に講義で竹細工を作った時に、先生に褒められた事があったからです。
その時はまさか自分にそのような才能が有るとは知らず、とても嬉しかったのを今でも覚えています。自分は人一倍根気と努力と情熱がある真面目一筋の人間ですので、ぜひ修行して立派な職人になりたいと人生を掛けるぐらいの思いでしてみたいと思っています。

素人ですがどこかいい働き場所がないでしょうか。

染色、ガラス工芸などの中で、竹工芸に絞られているんですね。
さて、同じ竹工芸でも、静岡の「駿河竹千筋細工」、大分の別府竹細工、鳥取の黒竹細工、高山の茶せん、越前竹人形などいろいろあります。まず、これらの竹工芸の中から、絞ると良いんではないでしょうか?

人生を賭けるのですから、しっかりと目標を決めてください。それぞれにつきましては、東京、池袋の伝統工芸品産業センターに行けば、いろいろな伝統工芸が揃っていて、見ることができます。できるなら、産地に行って現状も見てきた方がいいでしょう。

さて、素人の方の働き場所については、あまり期待できません。忙しい頃ならともかく、中国からも安い竹製品が入ってくる今は、どこも厳しいです。その中で始めるんですから、目標とする竹工芸をしっかり研究して、かじりついてきましょう!


NY さん(2*歳、家屋調査)
建築の専門学校を出、建築の仕事に興味があり、古い伝統建築の修復や保全に関わる仕事に就けたらというのが一番の希望です。技術を学ぶ場所はあるのでしょうか?

伝統建築と言えば、やはり京都ですね。
◆京都建築専門学校というのが、京都にありますので問い合わせてみて下さい。
〒602-8044 京都市上京区下立売通堀川東入ル
TEL(075)441-1141

もうご存じかもしれませんが、こちらのページに NY さんにぴったりのことが書いてありました。ご参照下さいね。

○京都の伝統工芸 まなびガイド 〜 建築(京大工)
http://www.kyo.or.jp/kyoto/web_manabiguide/kougei2/kougei01.html

前向きにがんばって下さい! (^O^)/


千秋 さん(1*歳、学生)
始めまして。今東京に住んでいる高校2年生です。私は加賀友禅の染色家になりたいと思っています。そのために専門学校へいくつもりです。卒業後弟子入りしたいのですが、組合などに相談して、かならず弟子入りできるのですか?

加賀友禅、とてもきれいですね。今、大河ドラマで「利家とまつ」をやっていますので、観光客も多くて人気もあるんでしょう。

さて、弟子入りですが、加賀友禅業界の景気がどうかは分かりませんが、現在はどこも不景気なので、難しいかもしれませんね。
将来弟子入りできるかどうかは、とても大切なことなので、組合に直接聞いてみて下さい。どうしたら、弟子入りできるのか、具体的に聞いてみると良いですよ。勇気を出して、ぶつかってね。

友禅(ゆうぜん)は、江戸時代、元禄(1700年前後)のころ、京都の画工、宮崎友禅斎が始めた染色方法なので、「友禅」と呼ばれます。
絹布などに、もち米を主剤とした防染用の糊で、人物・花鳥などの模様の輪郭を描き、その上に染料や顔料で豊富な彩色を施し、さらにその部分を伏せ糊で厚くおおってから地色をはけでひき染めし、最後に全部を水洗いして、糊をおとして仕上げます。
この染め方は、以前からあったそうですが、友禅は日本人が大好きな四季の花や風物を、多彩な染料で、それまでよりも多彩に染め上げました。

友禅は、京都で活躍していましたが、晩年は加賀にうつり、加賀友禅の始まりになりました。
現在では、京都、加賀以外にも、東京や十日町(新潟)でも盛んです。

以前、京都の友禅会館に行ったことがあります。いろいろな職人さんが実演していましたが、下絵を描く人、染める人など分業になっているようでした。千秋さんの夢叶うと良いですね。

国語大辞典(小学館)、Microsoft(R) Encarta(R) Encyclopedia 2001. (C) を参考、引用しました。


H さん(1*歳、短大2年(クラフト科))
木で日用品とか、小物とかを手造りで形造る仕事につきたいのですが、どうすればいいのかわかりません。教えてください。形を造るのがすきです。

木製小物雑貨は、ぬくもりがあって良いですよね。私も好きです。歩理恵 さんは、クラフト科なので、学校に求人があればそちらを利用するのが良いでしょう。進路担当の先生に聞いてみて下さい。ただ、不景気なので、少ないかもしれません。

工房にはいると、自分の好きな物は作りにくくなるので、日曜大工的に、自宅で物作りを楽しむのも良いんではないでしょうか?うまくできるようになったら、手作りのお店に持ち込んだり、個展を開くのも楽しいと思いますよ。

(メールアドレスが不完全でしたので、返信できませんでした。)


T さん(2*歳)
初めまして、昔から彫金の仕事に就きたかったのですが、今まで諦めて電気工事の仕事等をしていましたが、退職を機に、彫金師になりたいと思うのですがどのように探せば良い出しょうか?


彫金ですか? 
アクセサリー関係は、工芸品の中でも趣味的な要素が強いので、不景気の中でも面白いかもしれませんね。

さて、探し方は、他の工芸と同じく、カルチャーセンターなどに通って講師さんと仲良くなり紹介してもらうか、がんばって修行して独立するのが良いでしょう。
もうお探しだと思いますが、土屋さんのお近くでは「アルファ工房」さんなどがありますね。こうしたところへ、直接聞いてみるのが良いと思いますよ。
http://www.kuraft-alpha.com/

がんばって下さいね。



インコ さん(1*歳)・
こんにちは。わたしは、山形に住み、高校生をしています。現在、三年生です。テレビでガラスペンを作っているのをみてたから、ガラスペンの職人になりたいと思うようになりました。自分なりにガラスペンについて調べてみたところ、ガラスペンの職人は日本に数名しかおらず、家族のみでやっている方がほとんどのようです。組合などもなく、具体的にどのようにして弟子入りしていいのかわかりません。このような場合はどうしたらいいのかアドバイスお願いします。

ガラスペンですか。あの先がとがっているものですよね。子供の頃簡単のものを使ったことがありますが、今では手作りの素晴らしい工芸品になっていますね。どうやって作るのかは、知りませんが、とても高い技術が必要そうですね。

さて、インコさんが調べられたように日本に数名しかいなくて、しかも家族でしかやっていないとなると、教室や専門学校を探しても無理ですよね。そうなると、弟子入りしかないでしょうが、私には残念ながら、このガラスペン業界がどうなっているのか分かりません。景気が良くて、注文に生産が追いつかないようなら、弟子入りさせてくれるかもしれませんが、不景気だと大変ですね。特に家族だけでやっていると、なかなか弟子をとるのが面倒になってしまいます。

でも、行ってみないと分かりません。特にテレビではわかりにくい、作品の本当のすばらしさや仕事の楽しさ、厳しさを、実際に行ってみることで体験できれば、もし、弟子入りできなくても、良い経験になるでしょう。

連絡方法は、インターネットや本などで検索して、直接職人さんに問い合わせるのが良いと思いますよ。メールよりも電話の方がいいでしょう。まっすぐぶつかってみて下さい。もしかしたら、ちょうど弟子を捜しているかもしれませんし、また全然だめかもしれません。何か答えがでるでしょう。勇気を出してがんばって下さいね!\(^O^)/


ヒカリ さん(1*歳)
私は今高校2年生で、染織家を志して美大に行こうと思っていました。
でも色々な家庭の都合で進学を諦めなければいけません。しかも卒業してからは独立しなければいけないんです。
でも、一般企業とか公務員とかの仕事ではなくて友禅がやりたいんです。なんの知識もないのですが友禅がやりたくてやりたくてたまりません。
すこしでも友禅に近付きたいから卒業後は京都へ行きます。でも生活していくにはお金が必要です・・・何年か稼いでからの方がいいんでしょうか?なんだかできるだけ早く始めた方が職人になるにはいい気がします・・・
知識がなくても弟子入りはさせていただけるのでしょうか?
突然行き当たりばったりで工房へ見学に行っても迷惑ではないのでしょうか?
ガキの戯言だとお思いになるかも知れませんが本気です。
なにか助言をお願いします

ヒカリさんは、京都の友禅がやりたいようなので、まず京都へ行って様子を見てみるのが良いでしょう。素晴らしい作品や工房、現在の業界などとても、参考になると思います。
ただ、大事な将来のことなので、お一人ではなく必ず、保護者の方と行ってください。
また、工房見学は、事前に組合などに問い合わせてからの方がいいですね。素直に、高校卒業後に始めたい事を説明して、どうしたらいいかを直接相談すると、答えは見つかるでしょう。

また、もし業界に活気がなく、弟子入りが難しいようでしたら、働きながらカルチャーセンターなどで勉強して作品作りをする、という事も考えた方がいいかもしれませんね。


コツェン さん(2*歳)
アンティーク家具に興味があり,家具を作る職人になってみたいのですが、どのような方法でその世界に入っていけばいいのかわかりません。

アンティーク家具は、良いですね。私も大好きです。
さて、他の工芸品もそうですが、特に家具は、作るだけでなく、販売ルートも考えていかなければ行けませんね。そうなると、弟子入りまたは、就職と言うことになります。
コツェンさんのお住まいの岩手というと有名な「岩谷堂箪笥」の産地ですね。訓練校や専門学校もあると思いますが、コツェン さんの目指す職人像にあった工房やメーカーの求人をチェックして、就職の条件を聞いてみるのが良いんではないでしょうか?
もし求人がなくても、良いアドバイスが聞けると思いますよ。


F
 さん(5*歳、土木設計)
叔父が75歳で茶こしを40年作っていましたが先日脳梗塞で入院してしまいこれから先に大きな不安を抱えて自分の持っているノウハウを教えたいと行ってきました。私も仕事柄すべてがCAD化されもうこの仕事は駄目だとわかり手伝いをしようといろんなところに製品を見に行っていって勉強しているところです。実際この歳でやれるでしょうか?また食っていけるのか大きな不安がありますがご助言をお願いします

ありがとうございます。
おじさんの入院、大変ですね。その後を継ごうという気持ちは、とても大事ですね。

さて、茶こし作りの技術習得に要する期間や、収入につきましては、残念ながら私にはわかりません。
普通に考えますと、叔父さんが40年かかって覚えた技術ですからそう簡単に覚えられそうでもありませんが、実際定年過ぎてから竹細工を覚える方も多いので、無理と言うこともないでしょう。特に、跡継ぎと言うことでしたら、お得意さんや道具も継げるので良いと思います。

一つ心配なことは、ご家族のことです。私の家では、子供の学費とか、家のローンとかで、火の車ですが藤さんの所はいかがでしょう。
ご家族の方ともじっくり話し合って、決めて下さいね。


B・T さん(1*歳、フリーター)
職人に憧れ、大学をやめて職を探してます。小田原の方に住んでるんでその辺の職を探してます。
地道にコツコツとやるのが好きなんで小田原漆器、寄木細工、組木細工、その他の工芸とかをやってみたいんですが「朝何時起き位か」とか「どのくらい休みの日あるのか(週に何回か)」とか「弟子入りはどんな風に言うのか」とか「一人前になって収入は平均いくら位になるか」とか細かい事が気になり、なかなか踏み出せません。。。
何かアドバイスみたいのがあったら教えて下さい。お願いします。


職人の弟子入りというのは、外の世界から見ると、他と違って見えるのでしょうね。
という私も同業の千筋細工の方は分かりますが、他の業種は、なんとなくしか分かりません。
弟子入りというと、朝暗いうちに起きて工房中を掃除して、夜も遅くまで仕事して、また休みは盆と正月しかない、一休さんみたいな生活を考えてしまいますが、普通は、一般のサラリーマンの方と同じ様な条件が多いでしょう。逆に、厳しいところの方が、良い職人になれるのかもしれません。

私達も弟子入希望の方に、あまり無理な条件は言いません。最初は、給料も出せないので、週に2,3日でも良いと言います。
それでも、本当は、毎日しっかり来て、自宅でも何か新作を考えてくるような、やる気のある人を求めています。

B・T さんが細かい所を気にする気持ちはよく分かりますが、良い職人になろうと思ったら、自分に厳しくなった方がいいですよ。


ゆうひ さん(2*歳、学生)・
どこか、ど素人に働かせてくれるような工房はないでしょうか。手を黙々と動かすような仕事がしたいのです。根気よく続けて、貴重な技術を身につけたいです。現在、週に5日、自由に使える時間があります。8・9月はどこへでも行けます。

工芸は、どんな行程も大事なんです。たとえば、竹細工ですが、竹を割る、曲げる、穴あけ、削る、組み立てる、塗る、どの行程もおろそかにすると台無しになります。ですから、「素人だけど働かせて欲しい」と言われても難しいでしょう。
それでも景気のいいころでしたら、工房で作りきれないこともあり、お手伝いが欲しいこともあったかもしれませんが、今は、求人情報誌などで探しても、難しいと思います。

ゆうひさんは、工芸の中で、竹細工や陶芸、木工等々いろいろありますが、何をしたいか、おきまりですか?
お決まりでなければ、いろいろな体験教室や講座に通ってみて、ご自分にあった工芸を、楽しみながら探してみたらいかがでしょうか? そうしているうちに、先生や一緒に習っている方などから、求人の情報などが聞けるかもしれません。人脈って大事ですよ。
焦らずに楽しみながら技術も世界も広げていってくださいね。


H さん(2*歳)
最近派遣の仕事(デスクワーク)が終了して新しい仕事を探しているところです。
しかし、昔から手先の器用さをなんとか利用できないものかとは思っていました。
なにか一つのものを作る職人(私の中での認識がまだあいまいなのですが・・・)さんのような仕事はできないものかと思い始めました。
以前絵を描いておりました。
その時から筆に興味があります。
筆を作る仕事をしてみたいと思っています。

私のような途中から急に方向を変えて職人さんになった方などいらっしゃるのでしょうか。また、弟子入りをお願いする際など、職人さんは私のような者をどう思われるのでしょうか。

よくわからない問い合わせになってしまいましたが・・・
なんとか自分の人生をよりよい方向に向けて生きたいと思っております。


この間、横浜で「竹の世界展」があり、筆職人さんも参加していました。とても楽しい方でしたよ。
さて、平野さん、器用なんですね。私は、不器用な方なので、とてもうらやましいです。

職人はもちろん器用な方がいいのですが、仕事ですので他の業種と同様、またそれ以上に毎日同じ仕事の繰り返しになります。特に筆作りではこつこつ作る、根気が必要です。
また、筆の世界も他と同様、安い輸入物が入ってきています。これから始めるには難しいかもしれません。
でも、お近くに筆職人さんがいらっしゃったら、一度見学させてもらったらいかがでしょう。本職の方のお話は、弟子入りするしないに関わらず参考になります。

もしかしたら、仕事にせずに趣味としていろいろなことにチャレンジした方が楽しいかもしれません。どちらにするかは、いろいろ動いてみることで分かってきます。楽しい人生にするために、とにかく動いてみて下さいね。


M さん(1*歳、短大生)
私は今短大で漆芸を勉強しています。ものづくりがすきで工芸を広く学びたいと思っています。
今年卒業して以前から興味のあった染色を勉強したいのです。
学生でいたほうが制作しやすいのでしょうか。基礎から学ぶには学校に通うのが一番でしょうか。教えてください


みづきさんのお住まいの町は、漆器や銅器など工芸の町ですね。
もし、お近くに染色の学べる場所などがあり、また時間に余裕があるんでしたら、すぐでも良いんではないでしょうか?
みづきさんが、これから漆器を続けるのか染色に代わるのかは分かりませんが、工芸を広く学んでおくことは、作品の幅がでて良いと思います。
弟子入りとなると難しいでしょうが、基礎から教えてくれる教室があればチャレンジしてみて下さいね。


K さん(2*歳)
おもに木を使った家具のデザインとそれを造る仕事がしたいのですが、どういう専門学校に行けばその両方が学べるのかよく分かりません。京都伝統工芸専門学校も資料を取り寄せて、色々見たのですが僕が学びたいのは現代のデザインとそれを造れる技術なんですね。インテリアデザインの専門学校に行けばいいのですか・・・それだと技術的なことがしっかり身に付くのでしょうか。それとも職業訓練所に行けばいいのでしょうか。本当にどうやって進めて行けばいいのか分からないので教えてくださいお願いします。


木工、家具ですね。家具は、生活に密着している大事な物なので、作り甲斐がありますね。

さて、技術の訓練校かデザインの専門学校のどちらが良いか、両方大事ですよね。
小島さんは将来、ご自分の工房を開くつもりでしょうか?それとも、就職してデザインや物作りをされるつもりですか?

家具は、工房の場所、機械や材料など始めるにはかなり資本がいりますよね。また、販売ルートの開拓などの営業もあり、個人的に始めるのはとても困難です。
小島さんが目指す職人像にあった工房やメーカーの求人をチェックして、就職の条件を聞いてみるとか、もし求人がなくても先方に行って聞いてみるとか、してみたらいかがでしょう。きっと良いアドバイスが聞けるでしょう。


ヒューミッド さん(1*歳)
はじめまして。私は音に興味があります。特に、太鼓の音です。太鼓をたたくこと、音をだすことが大好きです。そして、なによりも、太鼓をつくりたいという気持ちで胸がいっぱいです。
この時代の太鼓職人事情はいかがなものなのでしょうか。

ありがとうございます。すみません。私は、竹細工の職人なので詳しくは分かりません。
ただ、「太鼓職人」で検索してみるといろいろ引っかかりました。
ヒューミッド さんもご存じだと思いますが、その中でおもしろいページがありましたので、参考にして下さい。
http://www.jinken.ne.jp/problem1/taiko/
http://www.jinken.ne.jp/problem1/taiko/index2.html

太鼓職人は、とても特殊なので日本全国探してもそれほど多くはないでしょう。しっかり覚悟を持って良い職人を目指して下さいね。


これ以前の20件のお問い合せは、こちらです。

職人になりたい方のお問合わせより1

職人になりたい方のお問合わせより2

職人になりたい方のお問合わせより3

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