伝統的工芸品の秘密  


明治時代の「駿河竹千筋細工」

静岡市は、昭和15年の静岡大火、20年の空襲で焼け、古い工芸品がなかなか残っていませんが数年前、京都の方から明治時代の菓子器を譲っていただきました。

現在も同じような菓子器を作っていますが、この時代の方が0.6ミリというとても細いひごを使っていてます。(現在は、1.3〜1.8ミリのひごを使うことが多いです。

また、本物のチョウチョをガラスで挟んでいます。
私の子供の頃(もう30年くらい前)菓子器や、お盆のそこなどによく使われていました。
チョウチョの上の葉っぱはしおれていますが、100年たった今でもチョウチョの美しさは変わっていません。このチョウチョの菓子器は、輸出によくでていましたので、輸出の時代が終わった頃から見なくなりました。だいたい、チョウチョが゜かわいそうですよね。

現在では、縁を曲げるのに「胴乱」という鉄の管に巻き付けて曲げるので、とてもきれいな円ができるのですが、この当時は、そういった技術がなくて、ひごを曲げるこてで少しずつ曲げていました。
それで、円が多少でこぼこしています。
しかも、今のように電気のこてでなく、炭火で暖めながら曲げていました。
大変な苦労があったと思います。

「駿河竹千筋細工」の由来