熟練の技とセンス 時代にそった新しい製品を小林 昭輔
「私なりの竹千筋細工。今回の受賞作品「角切盆」もそうですが、千筋と編組(へんそ)の組み合わせ方が課題なんです」。
駿河竹千筋細工は、国の伝統的工芸品として指定され、丸ひごを使用するのが特徴です。
「常に次の商品、新しいデザインを考え、休日にも、ガラス細工や陶芸などを見たり...。
展示会での実演時には、お客さんからもヒントをもらいます」。
伝え受け継がれた技法・技術を守りながら、斬新なデザインを探求する小林さん。
そして、「細かな作業は妻に手伝ってもらっています。ここまでこれたのも妻のおかげです。二人で一人分ですね」と感謝の気持ち。
しかし、この業界も六十代が多く、後継者が必要です。
「昔と違い、多品種少量生産のため、仕事内容が変わりやすく、覚えることも多いですが、このまま私たちの代で終わらせたくないですね。真剣に後継者を育てたい」。「この仕事をしていてとても嬉しいことは、「小林さんの製品だから」といって買ってもらえること。
今後、消費者に受け入れられる、安価で、若い人たちにも使ってもらえるような製品作りをしていきたいです」。手作りならではの竹千筋、繊細さとしなやかさの奥に、職人の技と心が見えます。●小林昭輔(しようすけ)さん
2000年1月 静岡竹工芸協同組合主催の竹千筋細工新作展において、3度目の関東通産局長賞を受賞(柳町・69歳)
静岡人(広報しずおか)2000年3/15号より
さて、小林さんのお宅は、「するがや」から、300メートルくらいの所に工房があり、私も気軽に良く訪れています。
体も大きくて180cm位あります。
今回、静岡市の広報に載りましたので、その中から引用しました。◎「私なりの竹千筋細工。今回の受賞作品「角切盆」もそうですが、千筋と編組(へんそ)の組み合わせ方が課題なんです」
新作の開発には、たいへん意欲的で、新作展では、うちの父黒田英一と数で争っています。また、数だけでなく、関東通産局長賞3回受賞と質も高く、「駿河竹千筋細工」一かもしれませんね。
また、体験工房「駿府匠宿」のキットも好評です。◎「細かな作業は妻に手伝ってもらっています。ここまでこれたのも妻のおかげです。二人で一人分ですね」
いつも奥さんと二人で作っていて、その仲の良さ、素早さにはびっくりです。
1931年、静岡市生まれ。
1951年、義兄に弟子入り。
1954年、独立。
1983年、東京通商産業局長賞受賞。
1986年、伝統工芸士の称号を受ける。
1995年、「静岡市伝統工芸秀士」の称号を受ける。
2001年、関東通産局長賞を受賞。静岡県「優秀技能者」表彰。2002年、静岡伝統産業工芸展 静岡商工会議所会頭賞
代表作品
なでしこ 古代 5000円 花器 満月 15000円 行灯 あかつき 16500円 行灯 かがり火
15000円行灯 羽衣
16500円丸盆
6600円菓子器 涼風
9000円色紙掛け 観月
12000円掲載されました(^^)○職人さん ひとことどうぞ○さわやか伝統工芸 せんすじ